改正学校教育法等の法令に基づき、すべての学校で学校評価が行われるようになりました。しかし、教職員一人一人が、学校評価本来の目的を理解し、子どものより良い成長の実現に向けて効果的に活用しているかとなれば、まだ課題があるのではないでしょうか。
そこで、本調査研究では、まず、学校評価の法制化に関する今日までの経緯、学校評価のねらいや基本的な実施手法について整理し、その上で、学校評価が県内でどのように展開されているのか、成果や課題にはどのようなものがあるのかを公立小中学校への実態アンケートで把握しようと試みました。
なお、県内の実態を分析・考察するにあたっては、県内外の先進的な実践の調査や国レベルで学校評価の充実に尽力されている諸氏の論を参考にさせていただきました。
この結果の中から、本県において「実効性」のある学校評価を推進するために必要なポイントを次の四つに絞って紹介します。
① 教職員の意識を高めるシステム
② 具現的な改善に結びつくプロセス
③ 学校関係者との有機的関係づくり
④ 多忙感の解消に向けた取組
今回の実態調査は小中学校だけでしたが、高等学校や特別支援学校等においても参考にしていただける部分があるのではないかと思っています。
本調査研究が、子どもたちはもちろんのこと、保護者や地域の方、そして教職員の皆さんを元気にできる一助となることを期待しています。